その街のこども

今日はインプットの日。
心の引き出しにいろんなものたくさんつめこむ日。

阪神大震災をテーマに扱った映画「その街のこども 劇場版」観にいった。
(映画の話はのちほど)

東京都写真美術館というところへ。@恵比寿。
ご存知の方も多いと思いますが、
恵比寿駅のホームでの発車メロディはエビスビールのCM曲。
タララ〜ララララ〜ってやつ。
そのメロディ聴いてると、やっぱりエビスが飲みたくなる。
そうして、そう考える乗客の心理をつくように、駅構内ににエビスの生ビールが飲めるカフェバーが。
迷う余地なく入ってしまうでしょ、これは。
琥珀エビス、生。昼から。贅沢。

13時の上映回に遅れてしまったから、
15時の回にすることにしてまずは、キンコーズへ。
コピーショップのキンコーズ。なんだか大好き。
あいまいCDが「いいよ」完売したため(有難うございます)、
今度のイベントはとりあえずCD−Rで対応しようと思い、
ジャケットをコピーした。
(もちろんクオリティが低くなるので値引きするつもりです。)
スタッフの対応が無駄がなく丁寧ですてきでした。

キンコーズの後その他もろもろ用事を済ませ、東京都写真美術館へ。

まずは、4階図書室へ。
少し前にマイミクさんのレビューでその存在が印象に残り、
数日前のBS2の特集で、その魅力に強く惹きつけられた写真家
植田正治〕の写真集を見た。
鳥取砂丘をバックに、人物がオブジェのように配置され、
時間も季節もわからないけれど、どこかあたたかいモノクロの写真。
とてもとても好きになった。 http://www.japro.com/ueda/index.html
一度だけ行った鳥取砂丘ラクダの上に乗って写真を撮った。そうか、こんなすてきな写真も撮れるのか。
また、行きたいな。
上映まで、まだ少し時間があったから〔蜷川実花〕の写真集も見た。
彼女の写真独特の色。その色の世界の登場人物たちは感情がないように見えるのに、みんななぜかとってもセクシー。
百科事典並みに分厚い写真集だけど、全ページ良かった。

そして、1階のホール「その街のこども」を観た。
http://sonomachi.com/
去年、2010年1月17日。阪神大震災から15年の日に放送されたドラマ。
放送後の反響が大きく、1年後の今、劇場版として各地で公開しています。

震災体験がありつつも、神戸を離れてこれまでくらしていた、
当時こどもであった2人の男女が
2010年の1.17の前日に神戸で出会い、
なんとなく会話をはじめるうちに、
これまで誰にも話せなかった震災への思いを夜通し語り合うことになる。
過去の自分とじっくり向き合ってむかえた1.17の朝は・・・

去年テレビで観たとき、すごく響いてきたドラマだったから、
もう一度その響きを体感しようと観にいった。

わたしはこれまで幸運にも天災の被害者(当事者)になったことはないから、どこかで他人事だった。
だからこの映画は他人事の話。

そう、なのかな。
どこかでなにかのタイミングが違っていたら、
これは私の物語だったのかもしれない。
そう考えるきっかけとして、観てほしい映画。

ラストシーン。夜通しずっと一緒に歩いて一緒に話した2人のお別れ。
握手しようとしたけど、握手じゃありがとうの気持ちが足りなくて、ハグ。
お互いの傷ついてつらかったこども時代を認め合って、
包んであげられた(包んでもらえた)ことへのうれしいきもちが
画面からあふれてきたから、
わたしの心もあふれて涙が出た。誰かと観たかったな。

映画の余韻に浸りながら2階へ。
企画展「ニュースナップショット」へ。
最近「Switch」にて、ハナレグミが熱く紹介していた中村ハルコさんの写真もあった。
さすが写真美術館。
それぞれの写真にあった展示の仕方は照明の当て方で、とてもよかった。

最後は1階、ミュージアムショップ「NADIF」へ。
植田正治さんのポストカードを一枚自分へのお土産に。ほかにもいろいろ面白いものがあったから、見ていたら、
ManuMobilesのモビールもあった!おおおっ。http://manumobiles.com/

時代をつくる世代になってきていることを感じた。

映画や写真展を観たあとは、自分の視線もカメラモードになっている。
風景が普段よりずっと感傷的に見える。
夕焼け空に浮かぶ東京タワー。大きな満月。

世界は美しい か わからない。
だからこそ。
美しく見る眼を持っていようと思った。

つめこんで、あふれたもの、たくさん。とどけよう。