さよならトリステス

発売から半月を過ぎた今日、
ようやく、じっくり聴けた。

ずっとずっと大好きな音楽家「Quinka,with a Yawn」の新譜である
『さよならトリステス』というアルバム。

心地いい春の風に吹かれて、洗濯物を干しながら。

ゆったりした静かな曲調のものが多いから、夜に聴いた方が合うのかなと思っていたけど、
春の陽射しにもぴったりだった。

イヤホンから流れてくる音と、春の陽気。
どちらも気持ちいいなぁと思っていたら、ふいに涙が出そうになった。

『LITTLE BOY』という曲で。

きっと、キンカがラジオやネットインタビューで語っていた
今回のアルバムコンセプトが身に沁みてわかったから。

東日本大震災で日本中、世界中が感じた大きな衝撃や喪失感。
日常で感じる他者との思い違いによる誤解から生じるささいな悲しみ。
そんな悲しみと一度じっくりむきあって仲良くして、
そして自分なりに乗り越えて、さよならしていく。
それがこれからの私たちの生き方、在り方なのではないだろうか。。。」と。

(※キンカのインタビューから私が解釈したものです)



そうなんだ。

よく晴れた春の日に、
娘がすやすや寝入ったのを確認して、
大好きな音楽を聴きながら、
ゆっくり洗濯物を干す。



この穏やかな日々や時間を過ごせているのは

わたしはわたしの
恥ずかしい、情けない、悔しい・・・
いろんな感情がごちゃ混ぜになった
〔トリステス〕に
きちんと向き合って、
きちんとさよならできたからだったんだね。

気づかせてくれて、ありがとう。
思い出せて、よかった。

「さよならトリステス」
これからも、よろしく。